「通信制高校」と「定時制高校」の4つの違い

高校

全日制高校に通わずに高校卒業資格を取得できる方法が「通信制高校」か「定時制高校」への入学です。あなたは定時制高校と通信制高校にどのようなイメージを持っているでしょうか?両者は似ているようで全く異なる制度を取り入れています。学校の特徴が異なれば、自然と通う生徒の特徴も異なります。あなたはどちらのタイプでしょうか?
今回は通信制高校と定時制高校の違いを4つご紹介します。


① 学習スタイルが違う

1つ目は学習スタイルの違いです。学習スタイルとは主に、「授業を受ける場所」、「授業形態」、「登校日数」、「1日の勉強時間」を比較します。

・通信制高校の場合

まずは、通信制高校の学習スタイルをご紹介します。

勉強場所

通信制高校は自宅学習が基本です。主に、インターネットやテキストを用いて学習します。最近では海外や離島から通う方も多いため、インターネット授業を導入している通信制高校が増えています。

授業形態

通信制高校は自宅学習が基本ですが、スクーリングに参加しなければ単位を修得することはできません。スクーリングとは担任の先生との面談の中で授業内容を確認することがメインです。
スクーリングは個別指導を基本としている高校が多く、消極的な方でも質問しやすい環境が整っています。
スクーリングについての詳しい内容はこちらの記事でご紹介しています。
⇒『通信制高校のスクーリングとは?

登校日数

登校日数は幅広く、年に数回の学校もあればほぼ毎日通学する学校もあります。また、同じ通信制高校でも在籍しているコースによって登校日数に差が生じます。「集中スクーリングコースでは年に1回の合宿に参加するだけで単位修得可能だが、大学進学コースではほぼ毎日登校する」という通信制高校も。
その分、幅広い登校スタイルが選べるということも念頭に入れておきましょう。

1日の勉強時間

通信制高校でも毎日自宅学習を行う必要があります。この勉強時間は30分~1時間程度と短いです。短時間でもいいので毎日取り組むと、その後のレポート提出に取り掛かりやすくなります。
(参考:『卒業に欠かせない通信制高校のレポートについて』)

・定時制高校の場合

続いて、定時制高校の学習スタイルをご紹介します。

勉強場所

ほとんどの定時制高校は登校して授業を受けます。全日制高校と同じように教室で授業を受けるイメージです。

授業形態

授業形態は基本的に集団授業で行われ、個別指導はほとんどありません。一クラスの人数は学校によって異なりますが、20~30人程度の学校が多いでしょう。こちらも全日制高校と大差ありません。

登校日数

定時制高校は週に5日あるいは6日登校します。進学などに力を入れている私立の定時制高校は全日制高校よりも登校日数が多くなる場合があります。
学校に通う頻度を減らしたい方は定時制高校よりも通信制高校への入学を検討することをおすすめします。

1日の勉強時間

定時制高校の授業は1日4単位ほど。勉強時間に直すと4時間程度です。しかし、進学に力を入れている定時制高校は6~7時間程度授業が行われ、帰りも21時過ぎになることもあります。
下校時間が遅くなることを念頭に入れておきましょう。


② 入学方法が違う

入学

通信制高校にしても定時制高校にしても必ず行われるのが入学試験です。入学時期も異なるため、それぞれ確認しておきましょう。

・通信制高校の場合

まずは、通信制高校の入学方法についてご紹介します。

入学試験

通信制高校の中には学力試験を行わない学校もあります。通信制高校に入学する方の特徴として、「不登校経験がある」、「これまで社会人として働いていた」、「高校を中退した」など学校での勉強から距離を置いていた方も多いため、合格しやすく、且つ人柄を確認することができる入学試験を取り入れています。
そのため、書類選考、面接、小論文が重視されることが多いです。

入学時期

通信制高校への入学方法は大きく分けて3つ。「中学校卒業後すぐに入学する」、「高校在籍中に入学する(転入)※」、「全日制高校退学後に入学する(編入)」の3つのパターンによって入学時期は異なります。※転入は籍を移す様なイメージです。
中学校卒業後入学する方は4月転入の方は年中編入の方は4月または10月と入学時期を分類している学校が多いです。
しかし、編入も年中受け付けている学校もあるため一概に言えません。
通信制高校の入学時期についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
⇒『通信制高校の入学ついて

・定時制高校の場合

続いて、定時制高校の入学方法についてご紹介します。

入学試験

定時制高校の入学試験では学力試験が行われます。試験科目は国語・数学・英語の3科目なので、公立全日制高校の試験に比べると負担は少ないでしょう。
難易度も全日制高校に比べると高くありませんが、人柄をチェックするために面接を行う学校もあります

入学時期

定時制高校の入学時期は全日制高校と同様4月が多いです。しかし、編入・転入の方は通信制高校と同じように随時募集していたり、秋に募集をかけることもあります。気になる定時制高校を見つけたら入学時期もチェックしてみましょう。


③ 学べる科目が違う

勉強

通信制高校と定時制高校では履修できる科目が異なります。通信制高校は学べる科目が多くコースも充実しています。自分の興味関心を見つけたり、更に知識を深めるために専門学校へ進学するなど、将来の方向性を見つけやすい環境です。定時制高校は登校時間がずれている分、ネガティブな理由で通う方も多くいます。

・通信制高校の場合

通信制高校は一般科目の他に、調理、美容、声優コースなど専門科目が充実しています。私立の通信制高校では専門学校と提携している学校もあり、専門科目の授業に力を入れています。例えば、調理師免許を取得できる専門コースであれば、一流の調理師がいる料亭やホテル、旅館で調理補助として働くことができます。美容師免許を取得できるコースは、専門学校と同じような設備や専門機材を利用して実践的な経験を積むことができます。
登校日数が少ない分、一般科目の履修は早めに済ませ残りの在籍期間を専門知識や技術の習得に使うことも可能です。

・定時制高校の場合

全日制高校と同じように国語や数学、英語、理科、社会などの一般科目がメイン。その他に高校学習指導要領に合わせて体育、家庭科、美術などの技術科目も満遍なく履修します。
定時制高校にも進学コースがあります。国公立大学、私立大学、専門学校などの進路に合わせ、試験科目となる教科を受講できるので受験対策になります。


④ 在籍期間が違う

授業、高校

通信制高校と定時制高校では在籍期間が異なります。在籍期間とは、卒業までの年数です。高校は短期間で卒業できるに越したことはないですよね。

・通信制高校の場合

通信制高校は3年在籍していれば卒業可能です。「自宅学習でも在籍期間って必要なの?」と疑問を抱く方もいますよね。実はそうなのです。通信制高校は自宅学習が基本とされていますが、登校して担任の先生と面談するスクーリングが単位修得のために欠かせません
通信制高校では、ただ在籍すればいいわけではありません。スクーリングに参加しなければいつまでも卒業することはできないのです。

・定時制高校の場合

定時制高校は学年制を取り入れている学校が多く、基本的に4年間在籍していれば卒業可能です。
定時制高校は長くても6~8年で卒業することが義務付けられています。ここが通信制高校との大きな違い。通信制高校は単位修得するまでいつまでも籍を置くことができます。(お仕事や課外活動で忙しい方は10年くらい通っている方も…)
あなたがどのペースで通いたいか、いつまでに卒業したいかを考えて選ぶのも一つの手です。


まとめ

高校

今回は通信制高校と定時制高校の違いをご紹介しました。

通信制高校は「自分のペースで通えますが、単位修得できなければいつまでも卒業できない」という点でデメリットがあります。自己管理能力が問われる学習スタイルですね。
しかし、不登校を経験した方、働きながら通う方、自分のやりたいことがある方も無理なく通うことができるのがメリットです。

定時制高校は「週5日あるいは6日登校する必要があります」が、「単位修得しやすく卒業もしやすい」という点でメリットがあります。登校日数が多い分、クラスや部活動の仲間ができるのも定時制高校の特徴ですね。

通信制高校と定時制高校の特徴を比較して、あなたに合った学校を選びましょう。