通信制高校卒業後の進路について

通信制高校卒業後、進路の選び方によってその後の人生が大きく変わります。全日制高校に比べて通信制高校は就職や進学に不利に働くのではないかと考える方もいます。なぜ通信制高校は進路で不利と考えられているのでしょうか?今回は通信制高校卒業後の進路について詳しくご紹介します。

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通信制高校を卒業後の進路について

通信制高校卒業後の進路については以下のようになっています。

大学進学 17.3%
専門学校進学 24.4%
就職 15.2%
その他 43.1%

上記の表をご覧いただくと、進学と就職合わせても約47%しかいないということがお分かりいただけると思います。43.1%のその他は、職業訓練校へ入学した方や進路先不明という方が含まれます。だからと言って通信制高校にネガティブなイメージを持つ必要はありません。公立や私立など学校の種類によっても差があり、どの通信制高校を選ぶかによっても進路が大きく変わるのです。

公立の通信制高校卒業後の進路先

まずは公立の通信制高校に焦点を当てて、進路状況を確認してみましょう。

大学進学 10.0%
専門学校進学 14.4%
就職 16.6%
その他 55.9%

公立の通信制高校は大学や専門学校への進学率が私立に比べて圧倒的に低いです。就職率は私立の通信制高校より高いですが、その他が半数以上を占めています。

私立の通信制高校の卒業後の進路先

続いて、私立の通信制高校に焦点を当て卒業後の進路先を確認してみましょう。

大学進学 18.1%
専門学校進学 26.4%
就職 15.1%
その他 38.6%

私立の通信制高校は進路指導やサポート体制が充実しているのが特徴です。上記のデータから、大学や専門学校への進学率が効率に比べて高くなっているのがお分かりいただけると思います。就職率も公立と同等であるため、進学にしても就職にしても、卒業後の進路先を決めたいのであれば私立の通信制高校を選ぶことをおすすめします。

通信制高校を卒業後どのような道に進むことができるの?

通信制高校を卒業後、具体的にどのような道に進むのでしょうか?就職と進学に焦点を合わせてそれぞれ確認してみましょう。

就職を有利に進めるために必要な3つのこと

通信制高校でも全日制高校と同じように卒業資格を得ることができます。通信制高校だろうと全日制高校だろうと関係なく、卒業見込みがあるならば全員が選考に進む権利があるのです。しかし、企業の採用担当者の中には通信制高校への知識が乏しい方もいます。通信制高校は決して楽に卒業できる高校ではありません。自由な時間が多い通信制高校だからこそ、ご自身の強みやアピールポイントを在学期間中に話せるようにしておくことが重要です。
以下では就職を有利に進めるために必要なこと3つをご紹介します。

専門知識が学べる学校を選ぶ

企業は即戦力となる知識や専門性を持っている方を必要としています。通信制高校の中でも専門学科からの就職率は27.4%で、普通科の就業率に比べると2倍近く高い就職率を誇っています。専門学科には、調理師やトリマー、美容師、保育、看護やエンジニアなどが挙げられます。専門知識を習得するためには、通常の授業に加えて専門学科の授業を履修する必要があるため、時間が拘束されやすいのが事実です。しかし、通信制高校はもともとの拘束時間が短いため、全日制高校に通うよりも時間に余裕を持って学ぶことができます。

アルバイトで実践を積む

アルバイトでは、社会の常識やマナー、ルールを学ぶことができます。口では言われているけれど、実際に働いてみないとわからないことも多くあります。敬語や時間などの常識が身についていなければ社員の方が指導してくれますし、人から言われて分かることも多いのです。それ以外にもお金を稼ぐことの苦労や大変さも知ることができますし、社会人の方とのコミュニケーションの取り方も学ぶことができます。辛いことの方が多いかもしれませんが、アルバイトを長く続けていることで信頼につなげることができます。

就職に役立ちそうな資格を取得する

就職活動に役に立ちそうな資格を在学中に取得しておくことも1つの手です。資格を取得していれば履歴書に記入できますし、面接で話すネタにもなります。サポート体制が整っている通信制高校は卒業後の就職を意識して資格取得をサポートしてくれる学校も多いのです。

大学や専門学校への進学を目指す

過去にいじめなどが原因で不登校になり、通信制高校に通うのでもやっとという方もいるかと思います。そのような方には大学や専門学校への進学をおすすめです。大学や専門学校へ行けばより深い専門性や自分の強みを知ることができます。しかし、大学や専門学校も毎日勉強しなければ通う意味がなくなってしまうため、就職が嫌だからと言ってぼんやり進学するのではなく目的を持って行動することが大切です。

進学を目指すうえで大切なこと

通信制高校から進学を目指すうえで大切なことは、当事者意識を持つ勉強のサポートが整っている通信制高校を選ぶことが大切です。大学進学において受験するのも通うのも全ては自分です。「親や先生に言われたから…」「友達が進学するから…」など考えていると、勉強への意志が弱まり志望校への合格が遠ざかってしまいます。自分が何を学びたいのか、どんな姿になりたいのかを想像して受験勉強に励むことが大切です。

通信制高校が進学において有利に働くことがある

通信制高校へ通っていたことが進学に有利に働くことがあります。通信制高校は自由度の高さが特徴です。そのため、全日制高校よりも受験勉強に必要な時間を多く確保することができます。また、スポーツや芸術などが秀でている方は推薦やAO試験を受けることができるため、入試の幅が広がりやすいのも特徴です。

進学以外にも通信制高校へ通うメリットは多く挙げられます。こちらの記事も併せてご覧ください。
通信制高校へ通うメリットとは?