通信制高校は全日制の高校と比べて卒業率が低いイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
お金をかけて通う以上は、できれば卒業率の高い学校で学びたいですよね。
ここでは通信制高校を選ぶ際に失敗しないためのポイントを解説しつつ、最後に卒業率の高い通信制高校を紹介しています。
ぜひ参考にしてみてください。
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通信制高校の退学率は実際高い
通信制高校は卒業率が低いイメージがあるとお話ししましたが、実際の所はどうなのかというと、確かに低いということができます。
これは退学率という数値を見るとわかることですが、全日制、定時性、通信制を合わせた高校全体の退学率はおよそ1.4%。
対して通信制高校のみの退学率は約7.2%です。
この数字からも、卒業までたどり着ける生徒の割合が通信制高校は比較的少ないということができますね。
公立の方が退学率が高い
全日制と通信制で退学率が違うことはわかりましたが、実は通信制の中でも私立と公立で退学率に差がでます。
公立の通信制高校の退学率は約8.8%なのに対して、私立は約4.4%。
数字を見れば倍ほども違うことがわかりますね。
公立と私立ではサポート体制が違う
ではこの公立と私立の退学率の差はいったいどこから生まれているのかというと、公立と私立でのサポート体制の違いによるところが大きいといわれています。
公立は私立と違ってつぶれることがなく先生たちも公務員なのでクビになったりもしません。
一方私立は経営状況によってはつぶれる、クビになるということがあるので、学校の評判には敏感にならければいけないという事情があります。
そのため私立は生徒の卒業のためはもちろん、さらには卒業後の進路などに対してもサポートが手厚い傾向にあるのですね。
こういった背景が、生徒たちへ向ける熱量の差が生まれる要因になっているようです。
通信制高校の私立と公立の主な違い
他にも私立の通信制高校と公立の通信制高校の違いを紹介しますので、メリットとデメリットの両方を理解して高校選びの参考にしていただけたらと思います。
公立は比較的学費が安い
ここまでの解説では公立にはデメリットしかないように感じられるかもしれませんが、そんなことはありません。
公立は私立に比べてかなり学費が安いという特徴があります。
公立の通信制高校で卒業までにかかる費用はおよそ10万円ほど。
対して私立は40万ほどかかるといわれています。
また世帯収入によっては就学支援を受けられるので公立は無料、私立は20万ほどになることがあります。
このように、卒業までにかかる費用がかなり安いという点が公立のメリットです。
公立はスクーリング日数が多い
スクーリングとは実際に登校をして学校で授業を受けることを言います。
通信制高校も全く通学をしないというわけではなく、学校によって決められた必要な回数は通学する必要があります。
公立は最低でも2週間に1回はスクーリングが必要となりますが、全日制に比べればかなり少ないとも言えますね。
ただ私立は年に3~5回程度であることが多いようです。
中には週5で通うこともできる学校もあるので、自由度の高いところが私立の魅力と言えます。
通信制高校を卒業するために必要なもの
通信制高校を卒業するためにはこれから解説していく3つの条件をクリアしていく必要があります。
3年間学校に在籍していること
まず、学校に在籍している期間が3年以上でなければ卒業することはできません。
1年や2年ですべての単位を取り切って卒業!ということはできないのです。
これは全日制の高校でも同じことが言えますね。
74単位以上修得する
通信制高校を卒業するためには必修科目を含めた74単位以上を修める必要があります。
また、単位は科目ごとに「レポート」「スクーリング」「単位認定試験」によって修得することができます。
30単位分の特別活動に参加する
特別活動とはいわゆる学校行事のようなイメージで、ホームルームや修学旅行、文化祭などのことを指し、これもスクーリングに含まれます。
卒業のためには勉強系の科目だけではなく、こうした特別活動も30単位分履修することが必要です。
登校の少ない通信制高校だからこその仕組みですね。
通信制高校難の退学率が高い理由
一見、通信制高校卒はそこまで難しくないようにも思えるかもしれませんが、一体何が卒業率を下げている理由なのか。
その主な要因となっているものを3つ解説します。
スクーリングがストレスになってしまう
まず、実際に登校して授業を受けるスクーリングに対してストレスを感じてしまうという理由があります。
通信制高校に通う生徒の中には、中学でいじめにあって不登校になってしまったり、人に会いたくないと思っている人もいます。
そういった人はなかなかスクーリングを履修できないことがあるのですね。
自宅学習で集中力が途切れてしまう
通信制高校は基本的に在宅などでの学習がメインです。
しかし自宅にはいろいろと誘惑も多く気が散ってしまうことも多く、なかなか勉強に身が入らないということが起こります。
例えばすぐにスマホを見てしまう、マンガを読み始めてしまうというようなことですね。
講師などの人の目がない環境で勉強をしていると、どうしても様々な誘惑に負けてしまします。
勉強の際は余計なものを周りに置かない、勉強の時間をしっかりと決めて集中力を保つなど、自分をコントロールする方法を見つけることが大切です。
留年がないので単位修得を後回しにしてしまう
通信制高校には留年制度がなく、それは一見メリットのように思えますが実は卒業率を下げている要因の一つでもあります。
全日制の高校であれば年度末までに必要な単位が修得できなければ留年となり進級ができません。
一方通信制高校にはそもそも何年生というくくりがないので、3年以内にすべての単位をとればいいという考え方になります。
すると1年目2年目で単位修得を後回しにしがちになり、3年目になって必要な単位分の授業を受けきれなくなります。
それでも、また来年頑張ればいいか、と考えてしまうと卒業がどんどん先延ばしになってしまったり、気力が続かず退学を選ぶことになってしまうのです。
通信制高校での学習は本人の計画性が何よりも大切だといえます。
どんな学校を選べばいいのか
通信制高校卒業のためには計画的な学習プランを組むことが大切とお伝えしましたが、重要なのはそれだけではありません。
選ぶ高校によって受けられるサポートや選べる学習方法も違ってきます。
ここからは自分に適した高校を選ぶために、注目していただきたいポイントについて解説していきます。
自分に適した登校日数の学校
すでにお伝えしていたように登校、つまりスクーリングは単位修得のために欠かせません。
ですが学校によっては、集中型や合宿型というように、1日に多くの授業を行う方法を取り入れています。
小分けにせずまとめて授業をすることで、結果的にスクーリングの回数を減らせるということですね。
登校の回数を減らしたいという方におすすめです。
また、最大週5で通学しながら学べる通信制高校もあるので、こちらは自宅で集中して勉強を続けていく自信がない方、講師に直接相談しながら勉強したい方などにおすすめです。
スクールカウンセラーが常駐している学校
通信制高校には様々に事情を抱えた生徒が通うことも多いです。
生徒の心のケアに力を入れている学校、スクールカウンセラーが常駐している学校であれば、いざというとき相談がしやすかったり、スクーリングの負担を減らすことにもつながります。
スクールカウンセラーが常駐しているのは公立よりも私立の学校に多い傾向にあります。
サポート校と連携した学校
日々の学習に対するサポートを受けられるのが、サポート校と連携した通信制高校です。
サポート校とは塾のようなもので、学校の授業だけでは理解しきれない部分を補ってくれるものです。
勉強の仕方などに不安を感じている方におすすめです。
卒業率が高い通信制高校
では最後に、卒業率の高い通信制高校を紹介します。
ルネサンス高等学校
卒業率は97%。
スマホとタブレットでいつでも授業を受けられるのが魅力。
レポートもスマホで手軽に提出することができます。
登校日は年に3回と通信制高校の中でも少なめです。
クラーク記念国際高等学校
卒業率は98%。
卒業後の進路決定率も97%と断トツの実績!
またクラーク記念国際高等学校の特徴は先生が全員カウンセラーということにあります。
生徒の心のケアに力を入れ安心のサポート体制を作っています。
飛鳥未来高等学校
卒業率なんと99%!
自分に合ったコースを選択でき、最低登校日数が20日のコースもあれば週1回ホームルームがあるコースもあります。
卒業後の進路決定率も88.5%と、通信制高校の中でも高い数字を出しています。
まとめ
通信制高校を卒業するために知っておきたいことについて解説しました。
卒業のためには生徒自身が学習プランを組み計画的に単位修得をしてくことも大切。
ただ、それだけではなく学校選びも重要なポイントです。
自分の性格を知り、何を不安に感じているかを理解して自分にとって最適な高校を選べるようにしましょう。