部活動が盛んな通信制高校

部活、野球

「通信制高校に入学したら部活動に入れない」そんな噂を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?今回は通信制高校の部活動の実態と、部活動に力を入れている通信制高校についてご紹介します。

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通信制高校でも部活動に加入することはできる

通信制高校は全日制高校とは違って、登校日が少ないため部活動がない高校が多いです。しかし、中には部活動に力を入れている通信制高校もあります。
部活動が行われている高校と行われない高校では、生徒の成長に大きな影響を及ぼします。それは部活動が高校生にとって意義あるもので、一定のメリットがあると言われているからです。

部活動の意義・目的

文部科学省は部活動の意義を次のように定義しています。

運動部活動は、学校教育活動の一環として、スポーツに興味と関心を持つ同好の児童生徒が、教員等の指導の下に、自発的・自主的にスポーツを行うものであり、より高い水準の技能や記録に挑戦する中で、スポーツの楽しさや喜びを味わい、学校生活に豊かさをもたらす意義を有している。

部活動は生徒の人間形成を支援し、明るい学校生活をより一層保障すると言われています。また、部活動に参加することで、学校への信頼感や一体感を醸成させ、生徒や家族が学校との付き合いを深めていくためにも大きな意義を有しているのです。

部活動に参加するメリット

ここでご紹介する部活動のメリットは、平成8年度の文部省「高校生のスポーツ活動に関する調査」を参考にしました。(この調査では最大3つまで回答可能にしています。)

仲間ができた 51%
スポーツの楽しさを知った 41%
技術が向上した 41%
体力がついた 39%
精神力・責任感が伸びた 29%
生活が充実した 19%
活躍の場ができた 12%
協調性が伸びた 9%

これらの調査からも生徒、保護者、教員の9割以上が「部活動は生徒の将来の役に立つ」と答えていることがお分かりいただけると思います。

通信制高校にはどのような部活動があるの?

「部活動のメリットは分かったけど、通信制高校は登校日が少ないから部活動にも力を入れられないのでは?」と考える方も多いと思います。
確かに、全日制高校に比べると部活動への力の入れ方は劣ります。だからと言って部活動をおろそかにしているわけではありません。
この章では、通信制高校の部活動の実態を全日制高校と比べながらご紹介します。

通信制高校と全日制高校の部活動の差は練習時間

部活動に加入できる通信制高校が少ないと言われているが、部活動に力を入れている通信制高校は種類が豊富です。全日制高校と同じように運動部もありますし、美術部や吹奏楽部のような文化部もあります。
しかし、全日制高校と決定的に異なる点は練習時間が短いことです。

全日制高校は毎日の登校に合わせて朝練習放課後練習が行われる、また、練習場所が確保できれば土日や長期休みにも練習が行われます。

練習時間や練習場所を考えると、全日制高校に比べて力が入りづらいこともごく自然なことのように思えますよね。

通信制高校・定時制高校の全国大会が行われる

通信制高校は全日制高校ほど練習できませんが、大会が行われます。これは通信制高校や定時制高校の生徒が対象なので、不利に感じることはありません。

全国大会も行われる種目は、平成28年の時点で11種目あります。

  • 軟式野球
  • 陸上競技
  • 自転車競技
  • 柔道
  • 剣道
  • 卓球
  • 軟式テニス
  • バレーボール
  • バスケットボール
  • サッカー
  • バドミントン

特に野球は歴史が古く、「もう一つの甲子園」と呼ばれる大会があります。1954年から開催され続け、参加校は多い年で45校に増えました。野球は、全日制高校では男子が参加するイメージが強いのですが、通信制高校では女子生徒も参加できるのが大きな違いです。

部活動が盛んな通信制高校

続いて、部活動が盛んな通信制高校をご紹介します。

NHK学園高等学校

NHK学園高等学校は、運動部から文化部まで24種類の部活動が揃っています。運動部は、サッカー、バレーボール、軟式野球、水泳、陸上、テニス、バドミントン、剣道、ソフトボール。文化部は美術部、吹奏楽部、ESS(英語)、軽音部、書道部、漫画部、ダンス部、家庭科部、天文学部、歴史部、コーラス部、フォークソング部があります。
部活以外にも同好会があるので、気軽に加入したい方にもおすすめです。

鹿島学園高等学校

鹿島学園高等学校は、サッカー部が全国高等学校サッカー選手権大会3年連続出場、ゴルフ部が3年連続全国高等学校ゴルフ選手権大会で優勝など、部活動で高い実績を収めています。
プロも輩出している通信制高校としても有名です。

クラーク記念国際高等学校

クラーク記念国際高等学校は、全日型教育という通信制高校の新たな学びのスタイルを確立している高校です。全日型教育とは、毎日制服を着て登校するという、全日制高校と変わりない登校スタイルです。
全日型教育により、部活動はもちろん、コミュニケーションの機会やイベント、課外活動を充実させることができます。
クラーク記念国際高等学校は、平成28年に第98回全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)で通信制高校初の出場校としても注目されました。