不登校の男子中学生はゲーム依存になりやすい?ゲームばかりの子どもへの対処法を解説

不登校の子どもがゲームに熱中するようになってしまったら、親としてはやはり心配になってしまいますよね。
そんなにゲームをする時間があれば少しでも勉強やほかのことにあててほしいと思うけれど、一体どうしたらいいのかわからないと悩んでいる方もいるかと思います。
特に男の子は同学年の女の子に比べてゲームに夢中になりやすいイメージもありますよね。
そこでこの記事では、不登校の男子中学生がゲームにのめりこんでしまっている時の対処法について解説します。

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不登校通にゲームをするのはいけないことではない

確かに子どもがゲームに夢中になりすぎると心配になってしまいますが、ゲームをすること自体が必ずしも毒になるということはありません。
むしろ子どもにとってメリットとなることもあるのです。

リフレッシュになる

子どもはゲームをすることで気分をリフレッシュしていることがあります。
落ち込んだ気持ちを前向きに切り替える方法となっていることがあるのですね。
子どもも、いつまでも落ち込んだままではいられないとどこかで感じていて、何とか気持ちをポジティブな方向へ持っていきたいという思いの表れとも考えられます。

話題作りになる

ゲームが得意なことによって人と話すときの話題作りにもなります。
ゲームという話題のおかげで、カウンセラーの先生や学校の友達と仲良くなれたという例もあります。
ゲームを趣味にしている人同士であればもちろん話は盛り上がるでしょうし、趣味というほどでなくてもゲームを全くしたことがない人というのも珍しいですから、話題にすることでコミュニケーションの助けとなってくれるはずです。

中学生だからこその重要な話題

中学生だからこそ、ゲームの話題はとても重要でもあります。
特に男の子の間では、ゲームはいつも注目の話題です。
今の大人たちも、中学生のころには人気のゲームの話などをして盛り上がった記憶があるのではないでしょうか。
ゲームが上手な子はそれだけで一目置かれ、そこから交友関係がつくられていくこともあります。
中学生の今だからこそ、ゲームは非常に有効なコミュニケーションのツールでもあるのですね。

ゲームが悪影響となるパターンもある

子どもがゲームをすることのメリットについてお話ししましたが、いいところもあれば、やはり親が心配するように悪影響となってしまうこともあります。
それはどんな時か見ていきましょう。

ゲームをすることで現実逃避している

1つ目はゲームをすることで現実逃避をしている場合です。
いやなことを忘れて気持ちを変えたいという点では、メリットの紹介で挙げた「リフレッシュ」と似ていますが、こちらはかなりネガティブな感情が強い状態です。
なにかに向き合うために気持ちを切り替えたいというよりも、いやなことから逃げたいという気持ちが勝ってしまっているとも言えます。
この状態が長く続くと、ゲーム障害と呼ばれる心の病気に至ってしまうこともあります。

日常生活に支障をきたしている

日常生活に支障をきたすほど子どもにとってゲームの優先度が高くなっている状態も、ゲームが悪影響を及ぼしているといえます。
食事もそこそこにゲームに戻ってしまう、夜遅くまで起きていて昼まで寝ているというように、生活のリズムが崩れてしまうと、学校の時間割に沿った生活に合わなくなってきます。
学校復帰も難しくなってしまうということですね。

ゲームが悪影響になってしまうのは夢中になれるものが他にないから

悪影響になってしまうほど子どもがゲームに熱中してしまうのはいったいなぜなのか。
その理由として多いのは、ほかに夢中になれるものがないということです。
不登校の子どもは初めはなにもしたくない無気力の状態が続きますが、次第に何もしていない自分に不安を感じ始めることがあります。
そんな時「これならやってみてもいいかな」「これならできるかもしれない」と思えるものが、ゲーム以外になかったことがそればかりに熱中してしまう理由なのですね。

ゲーム内のつながりが大切になりすぎてしまう

ゲームに夢中になるうちに、ゲーム内のコミュニティでのつながりが大切になりすぎてしまうことがあります。
ゲームにもよりますが、自分以外のプレーヤーと協力して進めていくようなゲームではチャットなどで連絡を取りながらプレーしていくものもあります。
不登校の状態では、ゲームのコミュニティが数少ない心許せる人とのつながりだと感じる子どもも多いですから、いろいろなことに優先してゲームをしたいと思ってしまうのです。

自分を受け入れてくれるそのコミュニティを失いたくない

チームで進めていくようなゲームの場合、参加率の悪いプレーヤーやレベルの低いプレーヤーはそのチームからはずされてしまうこともあります。
自分を受け入れてくれるそのコミュニティを失いたくない気持ちからゲームを手放せなくなってしまうことがあるのです。

高いスコアやいい成績を残して注目されたい

チーム戦ではなく個人の成績を競うゲームでは、ハイスコアを出したプレーヤーのスコアやプレーヤー名をランキングにしていることがあります。
より高いスコアを出してランキング上位に表示されることで自信がついたり、注目されるのがうれしい気持ちからゲームに熱中することも多いです。
また、苦労してあげたランキングを下げたくない、上位を維持するためにゲームをし続けることにもなってしまいます。

誘いを断れない

ゲーム内のコミュニティについてお話ししましたが、チームで進めるゲームの場合時間や予定を合わせてゲームを行うこともあります。
断ればチームを抜けさせられるんじゃないか、というような不安からゲームの誘いを断れなくなり、自分の都合を後回しにしてまでゲームを優先するようになってしまうことも。

ゲーム障害とはどんな状態?

ゲーム障害とは、ゲームが生活の中心になり家庭や職場、学校で問題が生じている期間が長期間(基準は12ヶ月ほど)続く状態のことを指します。
可能ならこの状態になってしまう前に、できるだけ早い段階での対処が必要になってきます。

ゲームに熱中しすぎる子どもへの対処法

ゲーム障害状態にならないため、もしくはその状態を軽減するために親はどのような対処ができるのか見ていきましょう。

強制的にやめさせるのは逆効果

ゲームを取り上げる、隠すなどの方法で強制的にゲームをやめさせてしまうのは子どもにとって逆効果となることがあります。
子どもにとって、ゲームが唯一の心のよりどころとなっていることがあります。
学校へ行けないのはゲームが原因だと思っても、それを取り上げてしまうと、子どもは自分を否定されたように感じるでしょう。
ストレスのはけ口がなくなり、場合によっては暴力的になることも考えられます。
そのため一方的にゲームを取り上げることは避けたほうがいいでしょう。

子どもがゲーム熱中する理由と向き合う

もし子どもが現実逃避のためにゲームに夢中になるのだとしたら、なるべく早い段階で状況を変える対策が必要になります。
しかしそのためには、子どもが自分から「変わりたい」と思えることが望ましいです。
親が「このままではいけない」「こうならなきゃいけない」というように子どもに伝えるのでは、子どもは押し付けられているように感じてしまいます。
親は子どものゲームについての話をまずは否定せず聞いてあげましょう。
話をすることで、子どもが自分で自分の状況を理解する手助けにもなります。

親と子ども双方が納得できる決まりをつくる

ゲームを強制的にやめさせるのは逆効果になるとお伝えしていましたが、親が一方的にルールを決めてしまうのも避けましょう。
親としては妥協しているつもりでも、子どもは自分の考えが尊重されていないと感じてしまいます。
ルールを作る際は双方の話し合いによって、親も子どもも納得できる点を一緒に探していくことが大切です。

ゲーム以外にストレスのはけ口となるものをつくる

子どもがゲームに夢中になりすぎる理由として、ゲーム以外に夢中になれるものがないからということをお伝えしました。
ですので、子どもの意欲がゲームだけにむいてしまわないように、ストレスのはけ口となれる別のものを作るのがおすすめです。

ポイントはゲームに共通する特徴のあるものを進めること

他のもの、と言っても、子どもが他にどのようなものに夢中になれるのか知るのは難しいですよね。
そんな時は、子どもがどんなゲームにはまっているかがヒントになります。
子どもがはまっているゲームと共通の特徴があるものを提案するようにしてみましょう。
例えばもし勝ち負けにこだわるなら勝敗のある対戦系のスポーツ。
なにかをクリアすること、達成すること自体が楽しいならハイキングや、釣り、インドアなら大きめなパズルなど。
もし将棋などをゲームでやっているなら実際に将棋教室などに行ってみてもいいかもしれませんね。
子どもがどんなゲームをしていて、どこを面白いと感じているのか。
普段からその点に注目して、子どもの話を聞いてみましょう。

親も一緒に楽しめるならなおよし

もちろん子どもの特性に合っていることが何より重要ですが、親も一緒に楽しめるものであればもっと理想的です。
ストレスのはけ口だけでなく、家族のコミュニケーションの方法として楽しめるものを探してみましょう。

まとめ

ゲームに熱中してしまう男子中学生への対処法について解説しました。
ゲームのし過ぎは親としてはどうしても心配になってしまいますが、ゲームをすることは必ずしも悪いことばかりではありません。
一方的に否定してしまうのではなく、子どもと話をしながら何を変えていくべきなのか見極めるようにしましょう。