小学生のわが子が不登校に 転校や引っ越しも考えるべき?子どものためにできること

子どもが不登校になった時、転校や引っ越しを考えるべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
ここでは転校のメリット・デメリットについて紹介しつつ、引っ越しは本当に必要なのかを解説していきます。

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引っ越しが必要なのは転校する場合

不登校の子どものために引っ越しをしようと考えるのは多くの場合転校をするためですよね。まずは本当に転校の必要があるのかどうかを見極めることで、引っ越しが必要かどうかも判断できます。
そのためにもメリットとデメリットの両方をしっかりと確認しておきましょう。

転校のメリット

人間関係のリセットができる

転校することでこれまでの人間関係をリセットし、新たな気持ちで再スタートを切ることができます。自分を知っている人が全くいない状況だからこそ、思い切ってこれまでと違う行動ができることもあります。
転校することが子どもにとっても良い転機となることがあるのですね。

教員がかわること

もう一つのメリットはクラスメイトだけでなく子どもを指導する教員も変わるということです。
学校での子供の様子を一番身近で見ているのが学校の先生です。
もし現在通っている学校が子どもの不登校に対して親身になってくれないと感じていたり、対応が悪いと思った時には、転校によって指導してくれる教員も変わることで、不登校の問題が解決しやすくなることも期待できます。

転校のデメリット

急な環境の変化がストレスになることも

転校することは、子どもにとって知り合いが全くいない環境に放り込まれることでもあります。緊張したり不安になることは当然のことで、それが大きなストレスとなってしまうことがあります。
また、子どもには前の学校でうまくいかなかったという意識があって、それが学校そのものへの苦手意識になっていることもありますから、うまく気持ちを切り替えられるようサポートしてあげる必要があります。

勉強の進み具合が違う

今通っている学校とこれから通う学校とでは勉強の進み具合が違うことがあります。
場合によっては新しい学校での学習内容に追いつくのに時間がかかってしまうこともあります。

今いる友達と離れてしまう

転校することで、学校で仲良くしている友達や近所に住んでいる学年の違う友達と離れてしまうこともデメリットとして挙げられます。
もし仮に学校でいじめられていたとしても、仲のいい友達がいないとは限りません。
転校することは仲の悪い友達と離れられる一方で、仲のいい友達と会いづらくなってしまうことにもなるのですね。

子どもの登校する意欲がなければ根本的な解決にならない

もし転校をしたとしても、それが根本的な不登校の改善にはつながらないこともあります。
例えば子どもが学校事態に苦手意識を持ってしまっていたら、せっかく転校しても登校できなかったり、登校できても長続きしないという事態になりかねません。
そうならないためには、子どもがなぜ学校に行きたくないと感じているのかを理解してあげる必要があります。

子どもが学校に行きたくない理由を知る

子どもによって学校に行きたくない理由は様々ですが、不登校の理由として挙げられることが多いものを紹介しますので参考にしてみてください。

人間関係の問題

やはり多いのが人間関係の問題によって不登校になっている場合ですね。
小学校の人間関係なんて、と思うかもしれませんが、小学校でもすでに複雑な人間関係やある種の上下関係のようなものができていることもあります。
そこにうまく馴染めないことで学校に居場所がないと感じ不登校になってしまうことも多いのです。

特定の子どもとの関係が悪化している

人間関係の問題にもパターンがあり、その一つが特定の子どもとの仲が悪化しているパターンです。
この場合は時期の都合もありますが、転校まではしなくてもクラス替えなどのタイミングで解決することもあります。

クラス全体になかなか馴染むことができない

人間関係の問題として考えられるもう一つの理由は、特定の仲が悪い子がいるわけではないが、特別に中のいい子がいないために居心地の悪さを感じてしまっているパターンです。
この場合は本人の意識一つ、きっかけ一つで転校せずに状況が変わることもあれば、転校がそのきっかけとなることも考えられます。

勉強や部活をしたくない

小学校に入ると自分と周りの子を比べる、もしくは比べられる機会が多くなります。
周りと比べてテストの点が悪い、足が遅い、部活でもよい成績が出ないことで、そんな自分を恥ずかしいと思ってしまうこともあります。
そうして生まれた苦手意識が原因となって学校に行きたくないと感じてしますのですね。

登校、下校の負担

意外かもしれませんが、登下校の時間が子どもにとっては負担になっていることもあります。
大人は20分や30分くらい歩けるものと思うかもしれませんが、その距離を登下校で往復することに、親が思う以上にストレスを感じてしまっている可能性もあります。
一度登校している学校との距離を見直してみるのもいいかもしれません。

子どもが不登校の理由を話したがらないときの対処法

子どもに不登校の理由を尋ねてもなかなか話したがらないということもあると思います。
そんなときの対処方法についても紹介しておきます。

たくさん褒めて安心させてあげる

子どもは自分が不登校になってしまったことについて少なからず「いけないことをしている」という意識を持っています。
そのため不登校についての話をするともしかしたら怒られるかもしれない、もしくは心配させてしまうかもしれないと思っているのかもしれません。
ですからまずは子どもを安心させてあげるために、家庭で子どもと話すときはたくさん褒めてあげたり、お礼を伝えるようにしましょう。
そうすることで子どもに、これなら相談しても怒られなさそう、受け止めててくれそうだと信頼してもらうことにつながります。

否定の言葉を使わない

子どもに安心して話してもらえるようにするためにもう一点気を付けていただきたいのが、否定の言葉をなるべく使わないようにすることです。
子どもの話はさえぎらず最後まで聞いて、不徳に関係ない話の時でも「話してくれてありがとう」のように伝えていけば、子どもも安心して不登校の悩みについて相談しやすくなります。

引っ越しをせずに転校できることもある

転校するなら引っ越しはつきものだというイメージもありますが、引っ越しをしなくても転校できるケースはあります。
同じ学区内であれば、徒歩圏内に通える小学校があることもありますから、まずは近くに通えそうな小学校が他にないか確認してみましょう。

通学距離は伸びることが多い

同じ学区内の小学校に転校する際に注意していただきたいのが、学校までの通学距離です。
公立の場合、今通っている学校はおそらく自宅から最も通いやすい位置にある学校であることが多いです。
通える範囲に別の小学校があったとしても、今の学校よりはと奥奈路ことがほとんどですので注意しましょう。

中学になればクラスメイトとの再会もある

転校することで気持ちを切り替えて新しい人間関係をつくることができますが、同じ学区にいれば中学に上がった時、もともとの
小学校のクラスメイトに再会する可能性もあります。
それを避けたい場合は同じ学区は避け少し遠い所への引っ越しを考えてみてもいいかもしれません。

引っ越しをする際に気を付けるポイント

通う学校は引っ越し先の学区によって決まる

あくまで公立の場合ですが、通学指定校と言って、この地域の人はこの学校に通ってください、ということが決められています。
学校の口コミなどを調べてこの学校に行きたいと考えていたのに、引っ越した先の通学指定校は違う学校だった、ということがないように気を付けましょう。

学校への通学距離を考える

引っ越し先を決める際には学校までの通学距離に注意しましょう。
学校に行きたくないと思っている子どもに対して少しでもハードルを下げるためにも、学校の目の前とは言わなくてもできれば近いところの方が望ましいでしょう。

引っ越し先によって手続きの方法が変わる

引っ越しをする際には、今までと同じ市区町村に引っ越しするのか、異なる市区町村に引っ越しをするのかで転校も含めた手続きに違いがありますので注意しましょう。
違う市区町村へ引っ越しする方が、トータルでの手続きが少し複雑になります。
公立の小学校での転校での手続きの例を紹介しますので参考にしてみてください。

同じ市区町村内で引っ越しした場合

  1. 今通っている小学校に転校することを伝える
  2. 引っ越した先の通学指定校に転校する日程を連絡する
  3. 役所に転居届を出す
  4. 引っ越し先の通学指定校で転校手続き

異なる市区町村に引っ越しした場合

  1. 今の小学校に転校することを伝える
  2. 引っ越し先の教育委員会に連絡(転校先となる小学校を確認してくれます)
  3. 通学指定校に転校する日を伝える
  4. 引っ越し先の役所で転入届を出す
  5. 通学指定校で転校手続きをする

同じ市区町村に引っ越しする場合は、役所に転居届を提出することで転校の手続きも完了することが多いです。

子どもに転校や引っ越しすることについて意見を聞いてみる

親が転校したほうがいいと考えても、実際に学校へ通うのは子ども自身です。
転校を決める前には、子どもの意思を確認することを忘れないようにしましょう。

まとめ

小学生の子どもが不登校になった時、転校、引っ越しは考えるべきかについて解説しました。
不登校が転校や引っ越しによって改善されることは確かにありますが、メリットだけでなくデメリットについても理解した上で、最終的には子どもの意思を尊重して決めることが大切です。
子どもによって不登校になる理由は様々ですから、まずはその点を理解してあげるように心がけましょう。