不登校中の小学生の家での過ごし方 親が意識しておくべきポイント

子どもが不登校になってしまった時、今まで学校で過ごしてきた時間を家でどうやって過ごせばいいのか悩んでしましますよね。
ここでは不登校中の小学生の家での過ごし方として親が意識したいポイントについて紹介しています。

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学校に行きたくない子どもの心理

まずは学校に行きたくない子どもの心の状態について知ることも大切です。
子どもが学校に行きたくないと感じる主な理由について3つ紹介しますので、参考にしてみてください。

クラスに馴染めず居場所がないと感じる

まず最初に考えられる理由はクラスに馴染めず居場所がないと感じているというもの。
特定の仲の悪い子がいたり、もしくは仲の悪い子はいないが特別仲のいい友達がいなくて居心地が悪いと感じていたり。
また小学校のクラスと言っても、すでに複雑な人間関係の仕組みができていることもあります。
そこになかなか適応できないと、クラスに馴染めないと感じてしまうのですね。

勉強や運動が苦手でプレッシャーを感じている

小学生になると成績などで周りの子どもたちと比べられる機会も増えます。
テストの点数、足の速さ、スポーツの強さなどの結果を比べて、自分はみんなよりもできない…と自信を無くしてしまうこともあります。
特に小学生では、足の速い子が人気者になる、というように、わかりやすい力の差が人間関係に影響してくることも多いです。
そのため、勉強や運動が苦手なことで自信がなくなってしまったり、苦手なことをやらなければいけないことにプレッシャーを感じてしまったりするのですね。

生活環境の変化に不安を感じている

小学生に寝れば学校に行き、家族といる時間も短くなります。
家族や家という安心できる居場所を離れて過ごさなければいけないことに不安を感じてしまうのですね。
また、クラス替えなどで環境が大きく変化したことがストレスになってしまうことも。
そういった生活環境の変化に不安を感じ、学校に行きたくないと考えてしまうこともあります。

まずは見守りから

子どもが不登校になった初めのうちは、何をさせるかではなくまずは見守ることが大切です。
小学生の子どもは不登校になる理由は様々ですが、ほとんどの場合子どもは不安やプレッシャーを感じていることが多いです。
そんな状態の時に親が「あれをやってみよう」「これを頑張ろう」のように何かをやらせようとすることは、さらに子どもにプレッシャーをかけてしまうことになりかねません。
親としてはほかの子が学校で勉強している間、何もさせないというのも不安という気持ちもわかります。
しかし、まずは子どもの心が回復するのを見守ることからはじめていきましょう。

ポイントはいつも通りでいること

見守りの際のポイントとしては、できるだけいつも通りを心がけることです。
例えば気を遣って声をかけなかったり、反対に普段以上に声をかけすぎて過干渉になったり。
親も子どもが心配だからこそ普段とは違う行動をとったり特別なことをしなくてはと思ってしまうところですが、その親の不安を子どもは敏感に感じ取っていることがあります。
子どもが安心して過ごせるように、親の不安な気持ちが移ってしまうことがないように、あえて「いつも通り」を意識することが大切なのですね。

会話では否定の言葉を使わないように

不登校中の子どもの心は普段以上に傷つきやすいです。
子どもと会話するときは、「違う」「ダメ」のような否定の言葉はできるだけ使わないようにしましょう。
また子どもが話している時にそれをさえぎったり、親が割り込んで話し始める、ということも避けましょう。
子どもは否定された気持ちになって、会話をする意欲をなくしてしまうこともあります。
会話をするときは子ども主体で、否定の言葉を避けるよう意識しましょう。

気力が回復してきたらやりたいことからやる

子どもを見守るうちに「少し元気になったな」「笑顔が増えてきたな」というように感じたら、気力も回復してきていると考えられます。
もしかしたら子どもの方から「○○をやりたい」と言ってくれるかもしれません。
そんな時は親からやることを指示だしするよりも、子どものやりたいことをやらせてあげましょう。
もし子どもから希望を言ってこないときにはこちらから提案はしてみてもいいかもしれません。

おすすめの家での過ごし方

では実際子どもにどんな過ごし方を提案してみるべきか、おすすめの過ごし方について紹介していきますので参考にしてみてください。

アニメや映画、YouTubeを見る

アニメや映画を見たり、YouTubeを見るのもおすすめです。
そういった動画サービスからは新しい知識を得ることもできますし、価値観や視野を広げることにもつながります。

絵や工作、パズルのような手を動かす作業

手先を動かすような作業では想像力、そして集中力を鍛えることができます。
学校に復帰すれば45分の授業を集中して受けなくてはいけません。
不登校の間も集中力を維持するため、もしくは集中力を回復するためにも絵や工作、ジグソーパズルなどがおすすめです。
また完成した時には達成感も感じられますから、子どもの自信回復にもつながります。

家事を一緒にする

子どもと一緒に家事をするのもおすすめです。
親も一緒に作業することで子どもを一人にしなくてすみますし、コミュニケーション不足を解消することもできます。
また小学生の子どもにとっては親の仕事を手伝うということに特別感を感じることもあります。
助かった、ありがとうなど声をかけてあげることで、子どもの自信にもなり、認められたと感じることができます。

ゲームはやりすぎに注意

不登校中の子どもにゲームをさせるのは心配、という方も多いのではないでしょうか。
夢中になったら1日中手放せなくなってしまうのではないかという不安もあるかと思います。
ゲームをしてはいけない、なんてことはありませんがあらかじめ注意しておくべきポイントを押さえておきましょう。

ゲームが悪いことだと決めつけない

ゲームをすること自体が子どもに悪影響になる、というわけではありません。
なのでもし子どもがゲームをしたいといってきたときにはさせてあげてもいいでしょう。
ゲームから、なにかを達成する感覚を得られたり、学校に復帰した後クラスメイトと共通の話題になることもあります。
初めからゲームが悪いことだと決めつけずに、しかしやりすぎには注意しつつ見守りましょう。

夢中になりすぎるときは一緒にルールを話し合う

もし子どもがゲームに夢中になりすぎていたら、お互いが納得できるルールを一緒に話し合うようにしましょう。
ここでやってはいけないのは、一方的にルールを決めたり、無理に取り上げたり使えないようにしてしまうことです。
そのようにしてしまうと子どもは「自分のことを理解してくれない」と感じてしまいふさぎ込んでしまうこともあります。
子どもの話もしっかり聞いたうえで、話し合って決めるようにしましょう。

ゲームから子どもの好きや得意を探る

子どもの好きなゲームについて知ると、子どもの性格や、好きなこと、得意なことについてわかることがあります。
それがわかれば、これからどんな取り組みをしていけば子どもが楽しめるかというのも考えることができます。
例えば対戦系のゲームが好きなら、負けず嫌いな性格かもしれない。
なら勝敗のあるスポーツなどは楽しめるんじゃないか、のように。
子どもの好きなゲームについて親も関心をもってみることで、さらに子どもを理解してあげることができるかもしれません。

勉強の話題を切り出してもいいの?

不登校中の子どもに勉強の話を切り出してもいいのか、悩んでいる方もいるかと思います。
結論から言えば勉強の話をしても大丈夫です。
勉強することも、家での過ごし方の一つですからね。
ただ、勉強の話をするときのポイントは押さえておくようにしましょう。

勉強の話を嫌がるようならやめておく

もし子どもが勉強の話をしてみて、子どもが嫌がるようなそぶりを見せたときには、無理に話を進めるのはやめておきましょう。
せっかく行動を起こす意欲が戻ってきたところに、やりたくないことをやらなきゃいけないといわれてしまうと、再び気持ちが落ち込んでしまうことがあります。
子どもに、勉強を始めてもいいというこころの余裕があるかどうかを見るようにしましょう。

量やペースは子どもの気持ちに合わせる

もし子どもが勉強をしてみてもいいかな、と思えるようなら、何から始めるか、どのくらいのペースで続けていくかなどは子ども主体で決めるようにしましょう。
子どもが負担と感じない程度の量でまずは続けていくことが大切です。

子どもに自信を取り戻させるのが回復の近道

子どもが不登校の間、勉強しない期間があるのは不安ですよね。
ですが焦って勉強させるのはかえって逆効果になることもあります。
理想は子どもが自分から「知りたい!」「やりたい!」と思えるようになること。
そうなれば、もし勉強を始めるのが少し遅くなたととしても、結果的に継続して勉強を続けやすくなります。

結果だけでなく過程も褒める

例えば難しいゲームをクリアした、上手に絵をかけたというときはその結果をほめてあげますよね。
そこにもう一点追加してほしいのが、「過程もほめてあげる」ことです。
たとえうまくいかなかったとしても、こんなに長い時間頑張ったんだね、こういう工夫をしてたのがよかったよ、というような頑張った事実をほめてあげましょう。
それによって行動すること、やってみることに意味があるんだと、子どもは思うことができます。

たまには軽い外出も

家の外に出るリハビリの意味も兼ねて、散歩をしてみたり、家の前で縄跳びやスケートボードをしたり、一緒にショッピングに行くなど、たまに軽い外出をしてみるのもいいでしょう。
家の中だけで過ごす期間が長いほど、外出のハードルは高くなっていってしましますから。
子どもの気持ちが回復してきたと感じたら、少しずつ外出することも試してみましょう。

まとめ

不登校の小学生の家での過ごし方として親が意識しておきたいポイントについて解説そました。
まずは子どもの心の回復が何より大切。
不安になってしまう気持ちもわかりますが、親は焦らず、子どものペースを尊重してサポートしてあげるようにしましょう。