広域通信制高校と狭域通信制高校の3つの違い

広域・狭域

通信制高校は広域と狭域の2種類に分類することができます。
文字通り、広域通信制高校は広範囲の地区から通学可能で、狭域通信制高校は地域ごとに通学できる範囲が限られています。
それ以外にも、広域と狭域で明確な違いがあるのです。今回は両者でどのような違いがあるのかをご紹介します。

※本ページにはPRが含まれます。

広域の通信制高校とは?

広域の通信制高校は3つ以上の都道府県から生徒を受け入れている学校です。
東京の広域通信制高校に北海道在住の方や沖縄在住の方もが通うことができます。

離島や海外から通える

国内には高校がない地域があります。特に離島は最寄りの高校に通うために毎日フェリーに乗って通学しなければならないことも。離島在住の高校生は通学に無駄な時間とお金をかけないためにも広域通信制高校に通う方も多いです。

またご両親の都合により、海外で暮らしている方もいらっしゃいますよね。
広域通信制高校は国内に限らず、海外からも通うことができます
海外で暮らしながら高校進学を行うためには、現地の高校に進学する、あるいは日本人学校に入学するなどの選択肢もあります。

しかし、現地の高校はそれぞれの言語や文化がメインである、また在校生のほとんどが現地の子供たちです。現地の言語でコミュニケーションが取れなければ、授業内容がわからないことはもちろん、不便さや疎外感を感じてしまいます。
日本人学校は小学校や中学校は多くありますが、高校は校数が多くありません。

日本の広域通信制高校は海外在住の方も通うことができます。
授業もテキストもレポートも全て日本語で行うため、現地でも高校卒業資格を取得することができます。
また、通信制高校によっては海外在住の方向けのコースを開設しているところもあります。

インターネットで授業が受けられる

広域の通信制高校ほとんどの授業をインターネットで受講することができます。
授業だけでなく、スクーリングやレポートの提出、試験もインターネットでできるところもあるため、1度も登校せずに卒業することができます。
ただ、離島や海外在住の方などやむを得ない場合のみ適応されます。
広域通信制高校でも自宅近くに分校や協力校などが開校されている場合は、少なくとも年に数回は登校しなければ単位は取得できないため注意しましょう。

狭域の通信制高校とは?

狭域の通信制高校は、高校所在地とその近隣の都道府県1か所に限定して生徒を受け入れている学校です。
狭域通信制高校はほとんど都道府県が母体の公立高校です。

自宅から通学できる

狭域通信制高校のメリットは、自宅から通学できる範囲に校舎があるという点です。
通信制高校は登校日数の少なさから、勉強をおろそかにする、あるいはスクーリングに参加しないなどの怠けやすい環境にあります。
しかし、校舎が近く登校日数の多い狭域通信制高校では定期的に通学できるため、勉強へのモチベーションを維持することができます
また、登校日数が多い分友人も作りやすいため、スクーリング日を楽しみに勉強することもできます。

広域通信制高校と狭域通信制高校の違い

離島

続いて、広域通信制高校と狭域通信制高校を比較しながら3つの違いをご紹介します。

① サポート体制の違い

一つ目はサポート体制が異なります。
広域通信制高校は私立が多いため、卒業資格取得までの登校や勉強のサポート、進路指導の手厚さを売りにしています。
狭域通信制高校は公立であるため、正直サポート体制が不十分で、環境が良くないところもいくつかあります。
サポート体制が異なると、生徒の学校への意欲も変わってきます
その結果卒業率公立と私立差が生じてしまうのです。
私立と公立の卒業率の差についてはこちらの記事をご覧ください。
⇒『通信制高校、私立と公立の4つの大きな違い

② 学費の違い

広域通信制高校のほとんどが私立です。大手予備校や教育関連の民間企業などが経営しているため、公立の通信制高校に比べて学費は高く設定されています。
狭域はほとんど公立で各都道府県が運営しているため、学費は高くありません。3年間で10万円かからない程度と考えていただければと思います。

③ 出席日数の違い

広域通信制高校は全国から生徒を受け入れていますが、それぞれの地区に分校や学習センター、協力校を開校しています。
また、インターネットでの授業や課題提出もできるため、出席日数を幅広く選択することもできます。
そのため、ご自身の生活リズムや精神状況によって出席日数を少なくすることも多くすることも可能なのです。
狭域通信制高校は登校日数を選択できる学校は少なく、大体の学校が週に1~2回登校する必要があります。

まとめ

インターネット、授業

広域通信制高校と狭域通信制高校の違いは私立と公立の違いと言い換えることもできます。
両者ともに特徴が大きく異なるため、ご自身の状況に合わせて魅力を感じる通信制高校を選びましょう
また、広域通信制高校を選択した場合、その中でも選択肢が複数あるため、学校ごとに比較しなければなりません。
比較の際は、無料で取り寄せられる一括資料請求がおすすめです。
広域通信制高校によっても学費やコース、スクーリング日数が異なるため、ご自身が重視したい項目を決めそれに沿って選びましょう。