高校と聞くとまずは全日制の高校が思い浮かぶ方も多いと思います。
しかし最近では、通信制の高校に通う生徒が増えているのを知っていましたか?
通信制高校に通う生徒は年々増加傾向にあり、実は定時制高校よりも生徒数が多いのです。
この記事では通信制高校の生徒数ランキングを紹介しながら、なぜ今通信制高校を選ぶ人が増えているのかを解説していきます。
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通信制高校の生徒数ランキング
まずは生徒数の多い通信制高校1位~10位をランキングで紹介します。
1位 N高等学校 約15,000人
2位 クラーク記念国際高等学校 約11,000人
3位 おおぞら高等学校 約7,600人
4位 第一学院高等学校 約6,200人
5位 星槎国際高等学校 約5,300人
6位 科学技術学園高等学校 約3,600人
7位 ヒューマンキャンパス高等学校 約3,600人
8位 NHK学園高等学校 約3,500人
9位 ルネサンス大阪高等学校 約2,200人
10位 向陽台高等学校 約2,200人
全日制高校なら生徒数が2,000を超えることも珍しいですから、通信制では生徒数がかなり多い学校もあることに驚いた方もいるのではないでしょうか。
高校生の20人に1人は通信制高校を選んでいる
通信制高校に通う生徒が増えているということをお伝えしていましたが、今では高校生のおよそ20人に1人が通信制高校に通っています。
しかしただ増えているといっても、その増え方には特徴もあります。
増えているのは私立の生徒
生徒数が増えているのは公立よりも私立の通信制高校に多いことがわかっています。
公立の通信制高校の生徒数には毎年大きな変化はなく、数字はほぼ横ばいです。
一方で私立はというとおよそ10年で2倍以上にも生徒数が増えているのです。
通信制高校に通う人が増えている理由
ではなぜ今、通信制高校に通う人は増えているのか。
その大きな要因となっているポイントを4つほど解説していきます。
いじめや発達障害に理解がある
悲しいことですが、全日制の高校でいじめに会ったり障害を理由につらい思いをし学校に行けなくなってしまった人もいます。
通信制高校はそういった生徒を多く受け入れてきたため、教員たちにいじめや発達障害などに対して理解があり、そういった事情も組んだうえで学習のサポートをしてくれます。
通信制高校の認知度が上がっている
かつてと比べて、通信制高校の認知度はかなり上がっているといえます。
これまで通信制高校を知らなかった人でも、ニュースなどで報道されたりTVで紹介されているのを見ることでその存在を知ったという方は多いです。
このように通信制の存在が広く知られるようになったからこそ、自分の進路や学習方法の一つとして通信制高校を選択肢に加える人が増えたのですね。
やりたいこととの両立ができる
通信制高校を選んでいるのは、いじめを経験した人や障害を理由につらい思いをしたひとばかりではありません。
芸能やスポーツなど、自分のやりたいことと学業を両立するために通信制高校を選ぶ人も多いのです。
毎日通学しながら勉強する全日制の高校では難しくても、通学が少なく自分のペースで勉強ができる通信制であればできることも多いのですね。
やりたいことと勉強を両立したい方にとっては、通信制の自由度の高さが魅力ということですね。
勉強以外の講座も充実している
通信制高校には、全日制高校ではあまり見られないような勉強以外の講座が充実しています。
高校によって講座の種類は様ですが、中には美容や漫画、声優に関する講座などもあり、卒業後に目指したい職業に合わせて選ぶことができたり、また将来やりたいことが決まっていない生徒も講座から刺激を受けることができます。
全日制と比べればまだ少数派である通信制を選ぶことに不安を感じる方もいるかもしれませんが、通信制だからこそ体験できることもあるのですね。
通信制高校の私立と公立の違い
通信制高校の中でも生徒数が増加しているのは主に私立の高校であるとお伝えしていました。
ではその差はなぜ生まれているのか、私立と公立では何が違うのかを解説していきます。
私立の通信制高校の数が増えていることも要因
私立の生徒数が増えている理由の一つが、私立の通信制高校の学校数が増えていることです。
学校には定員がありますから、それぞれの学校が受け入れることができる生徒数には限界がありますよね。
学校数が増えれば受け入れできる生徒の数も増えることになります。
受け入れできる生徒の許容量が増えたからこそ、私立の通信制高校の生徒数も増加することができたのですね。
私立の方がサポートが手厚い
私立と公立の通信制高校を比べたとき、私立の方が生徒に対するサポートが手厚い傾向にあります。
それは私立が公立よりも、学校の評判に敏感にならなければいけないからなんです。
公立はつぶれることがありませんし、先生も公務員なのでクビになる心配もありません。
一方で私立は、経営状況によってはつぶれることもクビになる可能性だってあります。
だからこそ、うちの学校に入りたいと思ってもらえるような環境づくりや、手厚いサポート体制を築いていくことに力を入れているのですね。
学習面のサポート
では私立の通信制高校は学習面ではどのようなサポートをしてくれるのか。
もちろん学校によっても異なりますが、サポート校と連携して学びの体制を強化している高校もあります。
サポート校とは塾のようなもので、勉強についていけなかったり不安をかかえている生徒に寄り添い、学校では足りない部分を補ってくれるものです。
卒業後に専門学校や大学に進学を考えている方には、受験対策などのサポートも行われます。
メンタル面のサポート
生徒のメンタル面のサポートとしては、スクールカウンセラーが常駐している学校もあります。
通信制高校は自主学習がメインで登校が少ないとはいえ、スクーリングと言って何回かは登校をしなければ単位を修得できません。
しかし中には、心に傷を負い人に会うことがストレスになってしまう人などもいます。
理由は様々ですが、スクールカウンセラーにいつでも相談できる環境があることで、安心して高校生活をおくることができます。
生徒の心のケアに注力しているしているかどうか、高校選びの参考にしてみてください。
上位5校の特徴を紹介
ここまで、通信制高校の生徒数が増えている理由について解説しました。
ではランキングで紹介した生徒数の多い通信制高校には実際どのような特徴があるのか見ていきましょう。
上位5校の特徴について紹介します。
N高等学校
N高等学校は2016年にできた比較的新しい通信制高校にも関わらず、生徒数ランキングでは堂々の順位に輝いています。
選ぶコースによって必要なスクーリングの回数が異なり、少ない順に年5日、週1、週3、週5のように選択することができます。
やりたいことと両立して勉強したい方はスクーリング回数を少なく、自宅学習が多いと集中力が続かないと心配な方、友達をつくったりコミュニケーション機会が欲しいという方はスクーリングを多めにというように、自分の理想のスタイルに合わせてコース選択できるのが魅力ですね。
クラーク記念国際高等学校
クラーク記念国際高等学校は1992年に開校した運営歴の長い通信制高校です。
進学実績が豊富なところが特徴で、東大、京大、早稲田など名だたる難関大学への進学実績があります。
ネットコースもありますが、週5通学するコースを基本コースとしています。
おおぞら高等学校
全国40か所以上に通学キャンパスがあり、地方に住んでいても通学しながら卒業を目指すことができます。
担任の先生を生徒が選べる独自のシステムがあるのも特徴。
7つの学科から選択することもでき京大など難関大学への進学実績もあります。
第一学院高等学校
第一学院高等学校は、「Mobile High school」というシステムを導入していて、ネットを使って学習を完結できるのが特徴。
マルチデバイスで自宅だけでなく外出先でも学習できます。
わからないことは電話やテレビ電話で担任に相談でき、生徒の満足度も高いようです。
また通信制高校では珍しく「高大一貫コース」というものがあります。
受験勉強に縛られることなく大学を目指すことができますね。
星槎国際高等学校
星槎国際高等学校はアルバイトを単位認定する制度もあることが特徴の一つです。
またスポーツに強い通信制高校としても知られ、様々な運動部があります。
週2の登校を基本としており、対面授業や人との出会いを重要視しています。
生徒たちの居場所づくりに力を入れている学校といえますね。
【番外編】芸能人が卒業している通信制高校
通信制高校の認知度が上がっているとお伝えしていましたが、最近では俳優さんや有名アイドルも通信制高校を卒業していることが知られています。
芸能活動と両立しながら高校卒業をかなえられるようなサポート体制が整っていることがうかがえますね。
通信制高校と両立してやりたいことがある、という方は、芸能人が多く卒業している通信制高校を3校、紹介しますので、参考にしてみてください。
クラーク記念国際高等学校
卒業生
北川景子(女優)
指原莉乃(女性アイドル)
岡田将生(俳優)
福永春吾(プロ野球選手)
他
目黒日本大学高等学校
卒業生
志尊淳(俳優)
岡田結実(タレント)
玉森裕太(男性アイドル)
他
NHK学園高等学校
卒業生
安めぐみ(タレント)
杉田かおる(女優)
中田久美(元バレーボール選手)
まとめ
通信制高校の生徒数のランキングと、なぜ今通信制高校が選ばれているのかについて解説しました。
全日制と違うところも多いですが、通信制の自由度の高いシステムは今の多様性の社会によくマッチしているとも言えます。
ぜひ通信制高校への入学を考える際に、この記事を学校選びの参考にしていただければと思います。