AO入試は総合型選抜に名称変更!通信制高校から総合型選抜で大学合格を目指そう!

AO入試は、今は「総合型選抜」に名称が変更されたのを知っていましたか?
この記事では通信制高校から総合型選抜で大学合格を目指すために知っておきたいポイントについて紹介していきます。
通信制高校を検討している、または通信制高校に通っていて進学を考えているという方はぜひ参考にしてみてくださいね。

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総合型選抜とは

AO入試は2021年4月から「総合型選抜」に名称が変わりました。
AO入試は主要科目の筆記テストではなく、学力だけでは測れない本人の意欲や自主性、目的意識を重視する入試方法です。
ただ、総合型選抜と名前が変わってからはその内容にも変化しているところがあります。

総合型選抜では学力も問われる

総合型選抜と名前が変更になってからは、これまでのAO入試のように本人の意欲、自主性、目的意識などに重点を置く考え方は受け継がれつつも、何らかの方法で学力を見る内容の評価方法を入試に取り入れることが義務づけられました。
これまでのAO入試とは違い、学力も評価の対象になったということですね。

基本的に併願不可

出願の仕方には主に2つの種類があります。
一つは、同時に複数の大学に願書を送ることが認められている「併願」という方法。
この場合は合否が出た後に受けるか辞退するかを選択できるのが特徴です。
もう一つが「単願」という方法で、この場合は一つの大学のみに願書を送り、もし合格した際には原則辞退することはできず、その大学に入学することになります。
総合型選抜は基本的に単願、つまり一つの大学にしか使えませんので、大学選びから慎重に行い、万全の準備をして臨めるようにしましょう。
ただ私立大学の中にはまれに併願を認めているところもありますから、志望する大学の出願条件などを確認するようにしましょう。

基本は書類選考、面接、小論文

総合型選抜の入試の基本は書類選考、面接、小論文です。
総合型選抜の大きな目的である受験者の人物評価をするための項目ですね。
小論文に関しては受験者の学力を判断する目的も含まれます。
ただ学校によってはそのほかにもいろいろな選考方法を取り入れているとことがありますので、志望校で行われる選考の内容は早めに確認するようにしましょう。
試験内容についてはこの後でまた詳しく説明しています。

学校の求める生徒像にあっているかが重要

総合型選抜では、「学校の求める生徒像にあっているかどうか」が重要視されます。
学校の理念や、学部で学べる分野についての理解していること、そしてこれまでにどのような活動実績を積んできたかという部分も評価対象です。

総合型選抜を受けるためには

通信制高校からでも総合型選抜を受けられるのか不安という方もいるかもしれませんが、結論から言えばもちろん可能です。
ただ、そのためには大学が指定している出願要件を満たしている必要があります。
これは通信制も全日制も関係ありません。

大学が指定している出願要件の例

大学が指定している出願要件の例を紹介します。

  • 評定平均
  • オープンキャンパスへの参加
  • 大学が指定する検定の取得
  • 部活やコンクールでの成績
  • 大学入学共通テストの受験
  • 高等学校で特定の科目を履修

    など。

他にも大学によって独自の要件を設けていることもありますので、ホームページなので事前に確かめておきましょう。

通信制高校出身であることは不利にならない

通信制高校出身であることが入試で不利になるんじゃないかと不安に思っている方も多いと思います。
しかし決してそんなことはありません。
むしろ通信制高校出身であることが入試で有利になることだってあるんです。
ここから、通信制高校出身であることが入試で不利にならない理由について詳しく説明していきます。

重要なのは大学入学後の目的意識

すでにお伝えしていましたが、総合型選抜で重要視されているのは入学後の目的意識です。
出身が通信制高校だからという理由で合否が左右されることはないでしょう。
学力を見る評価方法も取り入れられますが、評価基準が通信制と全日制で変わるということはありません。

大学は多様な人材を求めている

大学が総合型選抜を行う理由の一つは、多様な学生を受け入れるためです。
通信制高校出身であることで、一般的な高校に通う生徒とは違う切り口からのアピールポイントを見つけやすいです。
通信制高校だからこその困難を乗り越えてきたエピソードや、目的に向かって努力してきたものなどで、ほかの生徒とはまた違った印象を面接官に与えることができます。

通信制高校は活動実績を作りやすい

総合型選抜では受験者がこれまでどのような活動実績を積み重ねてきたのかも重視されます。
目標のために主体性をもって行動できる人かどうかを判断しているとも言えますね。
例えばスポーツや芸術方面の活動で成績を残している、積極的にボランティア活動に参加してきた、のような学校の授業以外の活動実績ということです。
全日制の場合は朝から夕方まで学校で授業を受けなければいけませんが、その点通信制高校は学習スケジュールを自分で組み立てることができます。
予定の融通が利きやすいことと、勉強以外に使える時間が多い点で、総合型選抜でアピールする活動実績をつくるのに有利ということができます。

総合型選抜の出願前にはエントリーが必要

総合型選抜の出願開始は9/1以降と決まっていますが、すべての大学で必ず9月から開始されるとは限りません。
学校によってタイミングは違うことがありますので注意しましょう。
また、総合型選抜では出願前にエントリーが必要な大学が多いです。
早ければ6月ごろからエントリーの受付が始まり、志望理由などを記載したエントリーシートを大学に送ることになりますが、場合によってはエントリー時に課題の提出が必要となる場合もあります。
このエントリーも含めて考えれば、総合型選抜はその他の入試方法と比べて動き出すのが早いです。
総合型選抜を検討するのであれば早めに志望校を決定する必要があるでしょう。

試験内容

試験内容は大学によって異なりますが、総合型選抜で行われることが多い試験内容を紹介しておきます。
まだ志望校が定まっていない方や、イメージを掴んでおきたい方は参考にしてみてくださいね。

書類選考

基本的に書類選考はどの大学でも必須で行われます。
主な書類は高校での成績や内申が記載された「調査書。」
その学校と学部を選んだ理由を記した「志望理由」。
その学校に入学した後どんなふうに学習を進めていくかかいた「学習計画書」などです。
調査書はこれまでの成績や学校生活の総評が記されたもの。
そのため1年次や2年次の成績なども影響してくることを覚えておきましょう。
志望理由や学習計画書では志望する学部や大学の理念について理解し、それが自分の目標にどのようにつながっていくのかを論理的に述べるようにしましょう。

小論文

小論文は大学から指定されたテーマに沿って自分の意見を述べる試験です。
テーマは志望する学部の内容に関連するものが多く、あらかじめ希望の学部で学ぶ内容についてある程度研究しておくことが大切です。
また一般的な時事問題や志望動機がテーマになることもあります。
小論文のポイントは自分がなぜそう思うのかを、根拠を明確にしながら述べていくことです。
思ったことだけを並べていくと、小論文というよりは感想文に近いものになってしまいます。
論理的な文章を書くには慣れも必要です。
本番前に対策として数本は小論文を書く練習をするようにして、高校の先生に添削をしてもらうようにしましょう。

面接

面接も総合型選抜の入試では基本必須で行われます。
面接は面接官の質問に受験者が答える形で行われ、志望動機、入学後の目標、これまで力を入れて取り組んできたことなどを答えます。
自分の考えを言葉にして伝えなくてはいけないため、コミュニケーション能力や表現力も評価されます。

プレゼンテーション

総合型選抜に入試ではプレゼンテーションをすることもあります。
その場合テーマは自分で決めて、当日までにプレゼン用に資料を用意するなど事前準備が必要です。
どんな切り口から面接官に自分をアピールするのかを決めたら、小論文と同じように根拠となる理由やデータなどを示しながらプレゼンを展開していきましょう。
本番までに、先生など人に見てもらいながらの発表を練習しておきましょう。

学力試験

AO入試から総合型選抜となり、入試内容に学力をはかるための試験が組み込まれることになりました。
大学独自の学力テストや、大学入学共通テストを試験項目に入れる大学もあります。
AO入試の時とは違い総合型選抜となった今は、一般入試を受けるような意識で普段からの勉強に取り組むことも大切ということですね。

ボランティアはしたほうがいいのか

大学入試でアピールするためにボランティアはやっておいたほうがいいのかと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
確かにボランティアの経験は総合型選抜の入試の際有利になることもありますが、ボランティアなら何でもいいということではありません。

目的をもって活動していることが大事

自分が目指している学部で学べる内容に関りがある内容だったり、なにか自分なりの目的があって選んだボランティアであれば入試の際アピールポイントにしやすいです。
しかし、ただボランティアをしたという事実が欲しいためだけに選んだのでは、入試で有利なポイントにはなりにくいでしょう。
面接官は活動に事実だけでなく、そこに至るまでのプロセスも重視していますからね。

総合型選抜の対策としてできること

では総合型選抜の入試に向けて、事前にできる対策について紹介していきましょう。

普段から評定平均を意識して学習に取り組む

評定平均を出願要件に指定しているかは大学によりますが、もし志望する大学が評定平均の基準を設けていた場合、そこに満たなければ出願すらすることができないことになります。
評定平均は1年次からの成績の平均値ですから、仮に3年次から成績を上げてもそれ以前の成績が足を引っ張ってしまうことになりかねません。
できるだけ早い段階から評定平均を意識した学習をしておくことが重要なのです。

志望校や入りたい学部は早めに決める

総合型選抜のエントリー開始は6月頃と早い時期から始まります。
志望校が決まらなければエントリーに間に合わなくなる可能性もあります。
またエントリーシートを出す際には志望動機を書いたり、同時に課題の提出を求められることもありますから、実際には6月以前からの準備が必要です。
少なくとも高校二年生の夏ごろまでには志望校を定めておくことがおすすめです。

出願要件も早めに確認

志望校を早めに決めておくもう一つの理由は出願要件にあります。
大学によっては特定の資格の取得や特定の科目の履修が必須の要件となっていることもあります。
受験目前になってからでは間に合わないような要件もあるため、志望校は早めに決定して出願要件を確認する必要があるのですね。

大学で学びたい分野の知識を深める

自分が志望する学部で学べること、学べる範囲などについても事前に研究し理解しておくようにしましょう。
入試対策になるのはもちろん、入学後自分のイメージと学校生活にギャップが生まれないようにするためにも大切なことです。
大学のオープンキャンパスに参加して、機会があれば積極的に質問などもしてみましょう。

なぜ学びたいのか、これからどうなっていきたいのか話せるようにしておく

自分がなぜその大学のその分野で学びたいと思っているのかを言葉で説明できるようにしておきましょう。
試験対策になることはもちろん、自己理解を深めることで学ぶことの理由が明確になり、入学後のモチベーションの維持にもつながっていくでしょう。

まとめ

通信制高校から総合型選抜で大学合格を目指すために知っておきたいポイントについて解説しました。
通信制高校出身であることが入試で不利にからないか不安に思ってしまう方もいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
むしろ通信制高校出身であることを活かして有利に受験を進めていくこともできますからね。
総合型選抜を使うのであれば、対策は早いに越したことはありません。
ぜひ万全の準備をして志望の大学の入試に臨んでいただきたいと思います。